セルフホワイトニングとは何か？市販モノやキットは本当に白くなるの？

ふとしたときに、口元から覗く白い歯は、魅力的で、人の目を引きますね。
はっとするほどの白い歯に、憧れる方も多いのではないでしょうか。
また歯が白いと、しっかりお手入れされている印象があり、好印象を与えることができます。
そういった事情からも、セルフホワイトニングの注目度が高まっています。

そもそも、セルフホワイトニングとはどういったものをさすのでしょうか。

セルフホワイトニングとは、人の手を借りずに、ご自身で行う歯のホワイトニングのことを指します。
また、このセルフホワイトニングは、医療行為ではありません。
ちなみに、医療機関等で歯科医師などに施術してもらうホワイトニングのことを、オフィスホワイトニングと言い、こちらは医療行為にあたります。

セルフホワイトニングの方法は、歯磨き粉タイプや、LEDライトなどのキットを購入し、自宅で行うものから、最近ではセルフホワイトニング専用サロンで行う手法もあります。

セルフホワイトニングは自身の手で歯を白くする、ということですが、その方法や種類は様々です。
また、自身で施術をすることから、効果を感じられない場合や、セルフホワイトニングによって痛みなどの問題が生じた場合も、すべて自己責任となります。
せっかくお金と時間をかけたのに、無駄になってしまった…そんなことにならないよう、予めセルフホワイトニングについてしっかり把握しておく必要があると言えます。

1．セルフホワイトニングの種類

セルフホワイトニングには、大きく分けて2つのタイプがあります。

1つ目のタイプは、キットを購入して、自宅で行うタイプです。
2つ目のタイプは、セルフホワイトニング専用サロンで施術するタイプです。

いずれも自身でホワイトニングをすることに変わりはありませんが、自宅で行うタイプであれば、予約を入れる必要が無いため、時間を気にせず、好きなときに好きなタイミングで行えます。

自宅でのホワイトニングもさまざまな種類があります。
いつもの歯磨きの際に、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用する方法や、マニュキュアのように歯の表面にホワイトニング剤を塗るもの、またパックのようにホワイトニング効果のあるシートを貼るものなどがあります。
さらにはサロンさながらに、薬剤を塗布した後に、LEDライトを照射させるものもあります。

歯磨きタイプのものであれば、いつもの歯磨きにかけている時間が、そのままホワイトニングの時間になります。

また、マニキュアや、パックタイプのものは、家事など別の作業をしながらの、ながらホワイトニングができるので、こちらも時間を気にすることなくできることが利点です。

最後に、LEDライトを照射するタイプのホワイトニングですが、こちらは本格的なので、ながらホワイトニングは難しいと言えます。
所要時間は、商品にもよりますが、10分から15分程度と短時間で済みます。

一方のサロンでのセルフホワイトニングは、歯磨きをした後、自身で薬剤を塗り、LEDライトを照射、再びブラッシングをします。
この行程を一回の施術につき複数回繰り返して、終了です。
所要時間はおよそ20分から30分ですが、サロンによっては別途カウンセリングの時間や、もちろんサロンまでの移動時間もありますから、自宅ホワイトニングよりは、時間の自由が利かないでしょう。

2．医療機関でのホワイトニングとの違い

医療機関でのホワイトニングは、オフィスホワイトニングとも言います。
オフィスホワイトニングとセルフホワイトニングの大きな違いは医療行為であるかそうでないかです。

セルフホワイトニングは医療行為ではないため、使用するホワイトニングの薬剤に制限があります。
歯科医院で使用できる薬剤や機材などは、セルフホワイトニングでは使えないことになっています。

具体的に、セルフホワイトニングで使用する薬剤は、歯の表面の汚れにアプローチする仕様になっています。
歯の表面にのみ作用するため、オフィスホワイトニングに比べ、薬剤はそれほど強いものではありません。

一方のオフィスホワイトニングで使用する薬剤は歯のエナメル質に直接アプローチします。
そのため、もともとの歯がやや黄色味がかったような、アイボリー色である人にも、一定の効果が期待できます。
薬剤の成分は、セルフホワイトニングで使用するものよりも強いものになります。
そのため、医療機関でのみ使用が可能なのです。
薬剤の強さから、人によっては、施術中に痛みが出る場合もあります。
また、オフィスホワイトニングは医療行為であるため、施術の前に問診があったり、施術前に歯垢除去などをしてくれる医院もあります。
そして、ホワイトニングの施術は、医師や歯科衛生士によってなされます。

セルフホワイトニングのメリットとデメリット

（1）セルフホワイトニングのメリット

セルフホワイトニングのメリットは、オフィスホワイトニングに比べて、安価であることが挙げられます。

まず、オフィスホワイトニングの相場についてご紹介します。
オフィスホワイトニングは、保険適用外、自由診療のため、医院により価格はまちまちです。およそ一回の施術で、\15,000から数万円と、比較的高価になります。

一方のセルフホワイトニングは、さまざまなタイプがあり、タイプによってばらつきがあります。
たとえば、自宅でする歯磨き粉タイプのホワイトニングであれば、2,000円未満で購入が可能です。
マニキュア式やパック式のものも、\1,000台から数千円で購入できます。
いずれも、1回だけの使い切りタイプではないので、この価格帯で複数回使用できると考えれば、コストパフォーマンスは良いと言えます。

続いて、サロンでのセルフホワイトニングですが、1回の施術が、\2,000から高価なものでも数千円です。
ちなみに、サロンでのセルフホワイトニングは、複数回通うことが望ましいとされます。

いずれにしても、セルフホワイトニングは、オフィスホワイトニングと比較して、安価で済むと言えます。

歯は毎日使うものです。
歯の着色汚れは、日々蓄積されていくため、ホワイトニングの効果を永久に維持することはできません。
一定の効果を得られた後でも、メンテナンスは大事になります。
複数回に渡って施術を行うことを考えると、安価であることのメリットは大きいといえるでしょう。

また、セルフホワイトニングは、オフィスホワイトニングに比べ、使用する薬剤がそれほど強いものではありません。
そのため、安価であること以外に上げられるメリットとして、オフィスホワイトニングに比べて、痛みを感じにくいことがあげられます。
こちらも複数回施術をすることを考えると、大きなメリットと言えます。

（2）セルフホワイトニングのデメリット

セルフホワイトニングは医療行為ではありません。
そのため、あくまで自己責任で施術をすることになります。
自身でできるという気軽さがある分、専門医のカウンセリングを受けることなく、ホワイトニングをすることになります。

虫歯や歯周病など、歯の着色汚れ以外の問題を抱えている場合でも、専門医の診察無しに施術をすることになるのです。

着色汚れ以外のトラブルが考えられる場合は、ホワイトニングをする前に、歯科医院で診察を受け、不安を解消しておいた方が良いといえるでしょう。

次に、上げられるデメリットは、オフィスホワイトニングで使用する薬剤が、歯のエナメル質に作用するのに対し、セルフホワイトニングの薬剤は、歯の表面にのみ作用するものになります。
歯そのものを白くするというよりは、ご自身が持つ歯本来の色に戻すことが目的となります。
そのため、もともと歯の色が黄色味がかったアイボリー色に近い方や、虫歯治療による詰め物などで黒ずんでいる方、加齢により歯そのものがくすんでいる場合などは、表面の汚れを落としただけでは変化を感じにくいかもしれません。

また、歯の表面の汚れについては個人差があります。
着色汚れが強い人は、ホワイトニングを複数回にわたっておこなう必要があります。
とくにサロンに通う場合は、時間が取られるというデメリットもあります。

また、オフィスホワイトニングほどではないものの、薬剤による痛みが出るケースもあります。
また、サロンでも自宅でも、LEDライトを照射するタイプは、長時間にかけて口を開ける必要があり、顎関節症の症状がある方は、負担になる場合があります。

そして、磨き粉タイプのホワイトニングは、効果が一度では表れないため、根気強く続ける必要があります。
歯を磨く行為によって、表面の汚れを落とすため、力加減によっては歯の表面を傷つけてしまうことにつながります。
そのため、容量用法に従って、正しく磨く必要があります。

デメリットと、自分の歯や顎の状態も加味して、自分に合ったセルフホワイトニングを選ぶ必要があります。

セルフホワイトニングの効果について

（1）セルフホワイトニングの効果とは

セルフホワイトニングには、歯の表面についた着色汚れを落とす効果があります。

着色汚れとは、日々生活している中で摂取する、色の着いた飲食物、カレーやコーヒー、紅茶、赤ワインなどの色素が長年にわたって付着してしまった汚れのことを言います。
また、タバコを吸う習慣がある方は、ヤニなどもこれにあたります。

毎日、欠かさず歯磨きはするとおもいます。
それに加えて、色素の強いものを摂取した直後に、歯を磨ける環境であれば良いのですが、なかなかそうもいきません。
忙しい生活を送っていると、着色汚れは避けられないものです。
セルフホワイトニングは、そういった汚れにアプローチし、自身の歯がもつ本来の白さを、取り戻す効果が期待できるのです。

（2）セルフホワイトニングの効果を感じられる人

歯の持つ本来の白さを取り戻すのが、セルフホワイトニングです。
色素の強い飲料や食事を摂取する方、喫煙の習慣がある方は、着色汚れが多い傾向にあります。
これらの汚れを、セルフホワイトニングによって落とすことで、効果を感じやすいです。

また、元々の歯が白い方も、本来の歯の白さを取り戻した際に、そのギャップから、効果を実感しやすいと言えます。

（3）セルフホワイトニングの効果が実感できない人

セルフホワイトニングは、歯の表面についた着色汚れを取り除くことが目的です。
そのため、もともとの歯のエナメル質にアプローチするわけではありません。
本来の歯がすでに黄色っぽい人、また加齢によって歯が黄ばんできた方などは、表面の汚れを除去しただけでは効果を感じにくいでしょう。
また、虫歯などの詰め物や、虫歯によって歯の神経を除去している歯は、もともとの歯の色が黒っぽく変色して見えます。
そういった歯も、効果は期待できないでしょう。

さらに、着色汚れがそれほど着いていない綺麗な歯、すでに白い歯の方も、施術前後での変化を感じられないため、効果を実感しづらいとも言えます。

今の自分の歯がどういう状態にあるのかを把握した上で、セルフホワイトニングに臨んだほうが良いと言えます。

セルフホワイトニングの予算について

（1）最低限かかる費用

セルフホワイトニングにかかる費用は、その手法によってさまざまです。
ここでは自宅とサロンに分けて目安となる費用をご紹介します。

①自宅でホワイトニングする場合

自宅でのホワイトニングには、普段使っている歯磨き粉の代わりに、ホワイトニング効果のある歯磨き粉で磨くという方法があります。
この場合にかかる費用は、歯磨き粉一本で、\1,000台から数千円です。
歯磨き粉タイプは消耗品なので、定期購入コースを利用することで安価になる場合や、初回が安価になるケースもあります。
商品自体の内容はもちろん、価格や購入方法も比較検討する必要があります。

続いて、サロンさながらに、薬剤とLEDライトがセットになっているものを使用する方法があります。
LEDライトの代金がかかるため、歯磨き粉タイプよりも割高になります。
おおよそ安いもので、数千円から1万円弱ほどです。
LEDライトのみで、ジェルが別売りである場合もあるので、購入時に注意する必要があります。
LEDライトは、ワイヤレス形式など、使い勝手の良いものもでているので、スペックなども比較する必要があります。

歯磨き粉や、LEDライトタイプのほかにも、歯の表面に塗るマニュキュアタイプのホワイトニングや、ホワイトニング効果のあるシートをパックするタイプがあります。
マニュキュアタイプや、パックタイプも価格帯はさまざまですが、\1,000台から、数千円ほどで購入できます。
繰り返し使えるものや、パックの枚数など、商品によってまちまちなので、気になるものをピックアップして検討すると良いです。

②サロンでホワイトニングする場合

サロンでのホワイトニングは、1回につき\2,000台から数千円です。
複数回通うことで1回の価格が安くなるケースや、初回がお試し価格で安価になるケースもあります。
多数のサロンがあるので、比較検討する必要があります。
価格もそうですが、最近は歯科医師が常駐してカウンセリング対応してくれるサロンもあります。
自分にあったサロンを探すことが大切になってきます。

（2）予算には個人差がある

セルフホワイトニングは歯の表面の着色汚れを落とすことが目的です。そのため、着色汚れの度合いにより、効果が出るスピードも異なります。
また、どの方法でセルフホワイトニングをするかによっても、費用は変わってきます。
例えば同じサロンに通ったとしても、着色汚れの多い人は複数回通う必要がでてきます。
また、自分自身が求める白さというのは、人それぞれです。
自分の納得がいくまでホワイトニングを続けるとなると、必要な費用も変わってくるため、一概にいくらかかるというのは言えません。
また、セルフホワイトニングで歯の白さを取り戻したとしても、歯は毎日使うものです。
結果として、日々の着色汚れは避けられないので、メンテナンスを兼ねて、サロンに通うことになります。

自宅でのホワイトニングも、ジェルやパックは消耗品ですから、こちらも費用が発生します。
自身が望む結果を得られたとしても、食生活によっては、結果を維持するために継続的して費用は発生していくことになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか？

歯は毎日使うものです。

こまめに歯を磨く時間が取れれば良いのですが、忙しい現代社会では、どうしても着色汚れを放置してしまいがちです。

また、コーヒー紅茶等の嗜好品は、気軽に摂取することができます。
となると、着色汚れを避けて生活するのは、至難の業と言えます。

その一方で、白い歯が持つイメージは、清潔感やフレッシュさなど、それだけで印象がかなりアップします。

となれば、セルフホワイトニングに注目が集まるのも、納得がいきます。

実際にセルフホワイトニングをするにあたって、重要になってくるのは、セルフホワイトニングがどういうものであるのかを把握することです。

セルフホワイトニングは端的に言えば、歯の表面の着色汚れにのみアプローチするということであり、その効果は人それぞれだということです。

セルフホワイトニングは、医療行為ではないため、薬剤も歯科医院で使用するものとは異なり、歯自体の色を、白くする効果は無いということです。

自身の歯の色や、汚れの状態をしっかり把握した上で、セルフホワイトニングの効果が期待できそうだと思われた方は、さらに自分に合ったセルフホワイトニングを選択する必要があります。

比較的、時間とお金に融通が利く方は、サロンでのホワイトニングも選択肢の一つです。

一方であまり時間が取れない方や、まずは自宅で安価にホワイトニングにチャレンジしたい方は、LEDライトのキットや、より手軽な歯磨き粉タイなどで始めてみるのも良いかも知れません。

いずれにしても、セルフホワイトニングは、自分に対し、時間とお金をかけることです。
数ある選択肢の中から、自分に合ったよりよい方法を選ぶ必要があります。

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