歯の黄ばみを簡単に取る方法は？｜黄ばみの原因と改善方法

歯が黄ばんでいると、それだけでどうしても不潔な印象があり、「自己管理ができてない」など、マイナスなイメージを相手に与えてしまいます。

実際、歯の印象1つで相手に与える印象が、プラスにもマイナスにもなるのです。

どうせなら透き通るような白い歯で、相手にプラスの印象を与えたいですよね。

白く清潔な歯をしていると、相手に好印象を与えるだけではありません。

それを維持するために、しっかりと歯磨きをし、また定期的な歯石除去などのメンテナンスをすれば、歯の健康寿命も伸ばすことができるのです。

こうした理由から、最近では歯の黄ばみをとるにはどうしたらいいのか？ということに注目が集まっています。

黄ばみを取る方法は多岐に渡ります。

中でも、思い立ったときに簡単にできるセルフホワイトニングは、忙しい方でも日常生活の中で取り入れやすい方法の1つです。

今回は、歯の黄ばみを簡単にとる方法や、黄ばみに効果的だと言われる成分などについて説明します。

また、自宅で簡単にできるセルフホワイトニングで本当に歯の黄ばみを取ることができるのか、またホワイトニング以外の方法で黄ばみをとることは可能なのかなどについて、掘り下げて解説したいと思います。

歯の黄ばみの原因とは？

そもそも、なぜ歯に黄ばみ汚れがついてしまうのでしょうか？

実は私たちは普段の生活の中で、さまざまな着色汚れと呼ばれる黄ばみ汚れのリスクにさらされているのです。

（1）普段の食事で付着する

普段何気なくとっている食事の中には、着色汚れの原因になるものがたくさんあります。

その最たるものがカレーです。

カレーに入っているウコン、別名ターメリックは、天然の着色料と言われ、歯の黄ばみの原因になります。

頻繁に食べる方は注意が必要です。

また、仕事や家事の息抜きとして、摂取する機会が多いという方もいると思いますが、コーヒーや紅茶も着色汚れの原因となります。

コーヒーに含まれるクロロゲン酸や、紅茶に含まれているステインが、黄ばみの原因になります。

赤ワインに含まれるタンニンも着色汚れの原因になります。

これらの歯の表面で着色汚れは、ステインという沈着汚れになります。

一度着いてしまうと、うがいをする程度では落ちなくなってしまうので、食後はすぐに歯磨きをするなど、意識して予防する必要があります。

（2）喫煙の習慣

歯の黄ばみと聞いて、タバコのヤニが頭に浮かんでくる方も多いのではないでしょうか？

ヤニの正体は、タバコの成分であるタールです。

これが喫煙時に、どうしても歯の表面に着いてしまうのです。

喫煙のたびに歯を磨くというのは、かなり面倒ですよね。

飲食で付着する黄ばみ汚れと異なり、喫煙の頻度にもよりますが、そういった意味では食事以上に黄ばみのリスクが高いと言えます。

また、最近利用者も増えている電子タバコですが、こちらはタールを含んでいないため、黄ばみの原因にはなりません。

煙が出ないという大きな利点もさることながら、歯の黄ばみの原因にならないということも、利用者が増えている一因かもしれません。

（3）歯石や虫歯、虫歯の治療痕

歯磨きを怠ったり、磨き残しを放置してしまうと、歯垢（プラーク）が溜まり、最終的に歯石となってしまいます。

それらの歯石が歯の黄ばみの原因となります。

問題なのは、歯石は歯磨きでは落とすことができないということです。

また、歯石が付着する原因は、歯磨きが十分でないことなので、最終的には虫歯や、歯周病など、歯の健康にも影響を及ぼします。

ここまでくると、見た目の問題だけでは済まなくなりますので、歯垢や虫歯が原因の黄ばみについては、早急にかかりつけの歯科医院に行くなどして、対策を取った方が良いでしょう。

また銀歯などの詰め物も、歯が黒ずんだり、黄ばんで見える原因になります。

（4）加齢や、もともとの歯の色

若いころは白い歯だった人も、加齢によって歯が黄色っぽくなる傾向があります。

また、どんなに歯を磨いていても、白くならない人もいます。

これは、元々の歯がアイボリー色をしているということです。

日本人全体に言えることですが、黄色人種である日本人は、元々の歯の色が黒人白人よりも黄色いといわれています。

黄色っぽくなる原因は、歯の表面のエナメル質ではなく、歯の中心部の象牙質に原因があります。

加齢による黄ばみは、この象牙質の色が年齢と共に濃くなる傾向があり、歳をとるにつれ、黄ばみが増したように見えるのです。

また、黒人白人よりも、日本人は歯の表面のエナメル質が薄いため、中心部分の象牙質が透けて見えることから、結果的に黄色っぽく見えるとも言われています。

歯の黄ばみを簡単に落とす方法

（1）セルフホワイトニングで落とす

歯の黄ばみを簡単に落としたいという方に人気なのが、セルフホワイトニングです。

セルフホワイトニングと一口にいっても、様々な種類があります。

まず、サロンで行うサロンホワイトニングです。

サロンホワイトニングは、カウンセリングや施術の仕方についての説明はあるものの、溶剤の塗布や、その後の歯磨きなどは自身でする必要があります。

そのため、セルフホワイトニングと呼ばれています。

また、キットを購入し、自宅で行うホームホワイトニングもセルフホワイトニングの1つです。

このホームホワイトニングには、サロンと同じように溶剤を歯に塗布し、LEDライトを照射する本格的なものから、シートタイプや歯磨き粉タイプ、マウスウォッシュタイプと多岐に渡ります。

セルフホワイトニングの注意点として、歯表面のエナメル質に付着した汚れを落とすことが目的なので、歯の深部には作用しないという点が挙げられます。

最近注目されている、LEDライトを使用したセルフホワイトニングについては、こちらの記事でまとめて紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。

参考記事：LEDのセルフホワイトニングの効果・自宅で簡単に歯を白くできるって本当？

（2）裏技、家にあるものを活用する

なるべくお金をかけずに手軽に黄ばみを取りたいという方は、家にあるものを利用してもよいでしょう。

例えば、最近掃除や洗濯の際に使用する人も増えてきた重曹です。

重曹には、歯垢などの汚れになるタンパク質を分解するはたらきがあります。

使い方は、歯磨き粉の代わりに歯ブラシに振りかけて磨くだけです。

しかし、力を入れて磨くと歯の表面を傷つける結果となり、そこに汚れが付着しやすくなり、逆効果となるので、注意が必要です。

次にあげられるのが、クエン酸を含む果物で歯を磨く方法です。

イチゴやレモンなどの酸性の強い果汁で歯を磨くことで、表面の着色汚れを溶かす方法です。

しかし、こちらも、力加減を誤ったり、間断なく継続してしまうと、歯の表面のエナメルを溶かす結果になりかねないので、重曹と同様に逆効果になる場合があります。

試しにやってみて、効果が得られた場合は、しばらくは使用を控えたほうが良いでしょう。

（3）日々のメンテナンスで黄ばみを防ぐ

ホワイトニングによって効果を得られたとしても、その状態を永遠に保つことはできません。

なぜなら、日々の生活の中に着色汚れのリスクが潜んでいるためです。

ホワイトニングは、思ったような白い歯を手に入れた場合でも、定期的にメンテナンスをする必要があります。

なるべくならば、そのメンテナンスにはお金をかけたくないですよね。

そういう場合は、日々の歯磨きの中で、ホワイトニング効果のあるものを使用して歯を磨けば、白い歯を維持する手助けとなります。

歯磨き粉には、フッ素などの歯を丈夫にする成分が含まれているので、歯茎や歯周ポケットなど、口腔内全体に良い効果をもたらします。

日々のケアをしっかりすることで、黄ばみを防ぐのと同時に、お口の健康も維持すると良いでしょう。

歯の黄ばみ取りの注意点と効果について

（1）歯の黄ばみ取りをする前に注意しておきたいポイント

歯の黄ばみ取りをする前に、おさえておきたいポイントがあります。

まず、黄ばみの種類によっては、効果を得られない方もいるということです。

ホームホワイトニングも、歯表面のエナメル質の着色汚れにアプローチするものです。

もともと象牙質が透けて見えるタイプの人や、加齢や虫歯などのトラブルによる黄ばみは、歯科医院での治療受けるか、医療ホワイトニングを受けるしかありません。

また、個人差はありますが、1度のホワイトニングでは、思うような効果は期待できません。

例えば、焦るあまりに力を込めて歯を磨いてしまったり、用法を守らずに長時間溶剤を塗布してしまえば、返って歯の表面を傷つけ、そこに着色汚れがつきやすくなるという悪循環に陥ります。

黄ばみ取りをするにあたり、どんな手法を用いる場合でも、必ず用法用量を守り、気長に取り組むということを心がけてください。

（2）歯の黄ばみ取りをすることの効果とは？

歯の黄ばみ取りをすることによって、歯が白くなれば、印象アップにつながります。

また、笑顔にも自信が持てるようになれば、自然と気持ちも明るくなるでしょう。
歯が白いと、歯のメンテナンスがしっかりできている＝自己管理ができているなど、思わぬ好印象を与えることができます。

また、期待したとおりの白い歯を手に入れることができれば、その状態を長く維持したいと思いますよね。

そうすると、今まで以上に日々の歯磨きをしっかりするようになるのではないでしょうか。

歯磨き粉には、キシリトールやフッ素など、歯や歯茎に良い成分が含まれています。

それらを毎日しっかり使用することで、白い歯の維持はもちろんのこと、口腔内全体の健康にもつながります。

自然と虫歯や、歯肉炎歯周病の予防につながるというのは大きなメリットと言えます。

歯の黄ばみ取りに有効な成分と注意点

（1）ハイドロキシアパタイト

ハイドロキシアパタイトは、歯の主成分であり、カルシウムの1種です。

歯表面のエナメル質に付着した汚れを吸着する働きがあります。

また、歯の表面についた傷をなめらかにすることで、汚れの付着を防ぎます。

さらに、エナメル質から溶けだした部分に浸透することで、歯の再石灰化を促します。

最近では歯磨き粉に含まれているので、CMや薬局などで、この単語を目にすることも増えてきました。

大量に摂取すると中毒になりますが、普段の歯磨きで中毒になることはまずあり得ないので安心してください。

副作用についてはほぼ無いのですが、あくまで歯磨きを手助けしてくれるツールの1つです。

ハイドロキシアパタイトが含まれているからと言って、ブラッシングを怠ったり、マウスウォッシュだけで済ませてしまうのはご法度なので、その点は注意が必要です。

（2）ポリリン酸ナトリウム

ホワイトニング剤に添加されている成分です。

抗菌作用が強く、口腔内を殺菌し、清潔に保ちます。

また歯の表面の洗浄にも用いられ、汚れを除去する効果があります。

その一方で、通常ホワイトニングに使用される過酸化水素よりも、成分が強くないため、痛みを感じにくいというのが特徴です。

また歯の再石灰化も促すため、広くホワイトニングに使用されています。

注意点としては、稀に知覚過敏などの症状がある方で痛みを感じることがあるという点です。
その場合は、無理をせず使用をストップするか、医療ホワイトニングの場合は医師に相談すると良いでしょう。

（3）重曹

重曹の効果は、歯磨きに取り入れることで、歯の表面の汚れを研磨によって落とす効果があります。

また重曹はアルカリ性なので、口腔内が酸性であると虫歯のリスクが高まりますが、それを中和することで、虫歯予防に効果があるとされています。

注意すべき点ですが、あくまで研磨によって、表面の汚れを落としていることです。

効果を期待するあまり、力を入れて歯を磨けば、結局歯を傷つけてしまい、そこに汚れが溜まるという悪循環に陥ります。

重曹が含まれている歯磨き粉も出回っていますが、並行して歯の再石灰化を促す成分も入っているのがほとんどです。

重曹単体で使用する場合は、やりすぎに注意が必要です。

（4）グリチルリチン酸ジカリウム

グリチルリチン酸ジカリウムには、抗炎症作用があります。

ニキビや、肌荒れなどにも効果があるので、スキンケアにも取り入れられる成分です。

歯磨き粉や、マウスウォッシュ剤に添加することで、口腔内のトータルケアをすることができます。

ホワイトニング剤にも含まれていることが多いので、ホワイトニング効果を期待してしまいますが、その効果はありません。

しかし、歯周病や歯肉炎、口臭などの予防に効果的なので、ホワイトニングと並行して使用することで、お口の健康を保つことができます。

注意点は特にありませんが、単体で使用してもホワイトニングの効果は無いということに留意ください。

（5）その他

黄ばみを落とすといっても、口腔内を清潔に保てなければ、意味がありません。

ご紹介した成分のほかにも、市販のホワイトニング剤にはさまざまな成分が添加されています。

例えば、殺菌効果のある塩化セチルピリジウムや、歯の再石灰化をうながすキシリトールなどです。

キシリトールはガムで耳馴染みがあるかと思います。

黄ばみだけにアプローチするのではなく、長期的かつ多角的に口内トラブルを解決することが、黄ばみ取りの近道と言えるのです。

本格的に黄ばみを取るなら医療ホワイトニング

医療ホワイトニングは、歯科医院で行われるホワイトニングです。

歯科医師や看護師が施術を行います。

事前のカウンセリングや注意点などの説明があり安心です。

セルフホワイトニングと異なる大きな点は、セルフホワイトニングでは添加することのできない、歯の象牙質に作用する薬剤を使用していることです。

そのため、セルフホワイトニングでは変化を感じられなかった方でも、一定の効果が期待できると言えます。

また、黄ばみの原因が虫歯であったり虫歯の治療痕である場合、歯科医師に診察してもらうことで、根本的な治療もしてもらえます。

デメリットとして、強い薬剤を使用するため、まれに痛みを感じる方もいます。

また費用も1回の施術で、数千円から1万円前後となり、セルフホワイトニングよりも割高になります。

参考記事：ホワイトニングの値段や費用相場はどれぐらい？効果や種類・選び方

まとめ

今回は、歯の黄ばみを簡単にとる方法や、黄ばみに効果的だと言われる成分などについて説明しました。

昨今では、ホワイトニングに注目が集まっていますが、歯の黄ばみをとるということは、ただホワイトニングをすれば良い、歯が白くなれば良いというわけではありません。

黄ばみがついていることによって、相手に与える印象は「だらしがない」「自己管理ができていない」など、良くないものばかりです。

実際に、口腔内のメンテナンスを怠り、歯周病や歯肉炎があれば口臭の原因にもなりますし、虫歯になれば治療が必要になってしまいます。

そう考えると、歯の黄ばみをとることで、イメージアップし、口腔内を清潔に保ち続けるというのは、メリットしかないといえるでしょう。

昨今では、歯周病が心臓血管疾患や糖尿病などの全身病のリスクを高めるとの指摘もあります。

適切な方法で歯の黄ばみを取り、口腔内の健康への意識を高めて、印象アップと同時に、健康な毎日を手に入れましょう。

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